医療法人の運営方法を把握していないと大きなリスクが発生するかもしれません

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

これまで様々なセミナーやコンサルティングの現場で、医療法人制度を理解することや社員構成を把握しておくことの重要性を伝えてきました。
*社員とはスタッフのことではなく、医療法人の最高意思決定機関である社員総会の構成員で、出資の有無にかかわらず一人一票の議決権を持っている経営権を持った最重要なポストです。

しかし、なかなかこの重要性を理解していただくのは困難です。

先日、当社の無料相談に来られた理事長先生もこのことを理解できていませんでした。

現在起こっているトラブルを合法的に解決するためには、社員総会の決議が必要でした。

そこで、社員構成をお聞きしたのですが、理事長先生はそれを把握できていなかったのです。

そもそも最高意思決定機関である社員総会というものがあり、その構成員が社員であるということをご存知なかったのです。

まず現状を明らかにしないと、解決策の検討もできませんので、医療法人の設立認可申請書や直近の議事録などを確認して、やっと社員構成を把握することができました。

今回のケースでは無事トラブルを解決する目処が立ったのですが、状況によっては困難だったかもしれません。

先ほども書きましたが、社員総会は医療法人の最高意思決定機関で重要事項は社員総会の決議がないと決めることはできません。

その中には理事の選出なども含まれます。

そして、社員は出資の有無にかかわらず一人一票の議決権を持っているのです。

これがいかに危険なことか、ご理解いただけるのではないでしょうか。

そして、社員総会の運営などは医療法人の定款に定める方法で行わなければなりません。

定款は医療法人の法律のような大変重要なものなのです。

しかし、この定款を医療法人設立時から一度も見たことがないという理事長先生が大勢いらっしゃるのも事実です。

この文章を読んで不安を感じた方は、ぜひ自分の医療法人の定款や議事録を確認し、現在の社員構成がどのようになっているのか、医療法人の運営はどのようにするのかを把握するようにしてください。

理解を深めていただくために以下をご参考ください。

医療法人運営の手引き(東京都)
*一般的な社団医療法人の場合は評議員・評議員会の部分は関係ありません。

医療法人活用基礎講座(動画)
*前半で医療法人の仕組みについてお話ししています。

 

 

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