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医療法人の出資持分を娘が経営する株式会社に売却することはできるのでしょうか?

投稿日:2017年08月26日/最終更新日:2017年08月29日

ドクター総合支援センターの近藤隆二です。

 

先日、持分のある医療法人の理事長先生から、

「医療法人の出資持ち分を娘が経営する株式会社に売却したい。」

と相談をいただきました。

 

株式会社が医療法人の出資持ち分を買い取ることは可能です。

しかし、何の目的で買い取るのかが大きなポイントになってきます。

 

なぜなら、株式会社は出資持分を買うことはできても、社員になることはできないので議決権はなく、経営に参画することはでないからです。

ここには結論として以下のように書かれています。

「すなわち、出資又は寄附によって医療法人に財産を提供する行為は可能であるが、それに伴っての社員としての社員総会における議決権を取得することや役員として医療法人の経営に参画することはできないことになる。」

ですので、株式会社は社員になれませんので、途中退社をして持ち分に応じた資産の払い戻しを請求することはできません。

 

また、医療法人が剰余金の配当をすることは禁止されています。


つまり、株式会社が医療法人の出資持分を持っていても、経営権を持つことはできず、配当や出資持分の払い戻しなどによって利益を得ることはできないのです。

株式会社が医療法人の出資持分を所有することの目的や意味は何なのかをよく考えないと、お金を寝かせるだけの結果になりかねません。

ご注意ください。

 

医療法人の出資持ち分の株式会社の買取について以下をご覧ください。
医療法人に対する出資又は寄附について(平成3年1月17日)(指第1号)(東京弁護士会会長あて厚生省健康政策局指導課長回答)

医療法人の剰余金配当の禁止
(医療法第54条)

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