違った世界で生きている者がわかり合うにはどうすればよいのか?

前回のコラムでサッカー漫画アオアシのあるシーンを紹介しながら、違った世界で生きている者で組織が構成されている時に、どんな不具合が起こるのかをお伝えしました。

結論は両者が全く噛み合わず、組織が機能しなくなるということでした。

しかし、このままでは試合に勝つことはできず、何らかの対策を打つ必要があります。

エスペリオンユースはどんな対策を打っていくのでしょうか?

アシトと昇格生の黒田、浅利はお互いを理解しようと対話をしますが、なかなか良い方向に進展しません。

そんな状況でもユースチーム監督の福田はすぐに教えるのではなく、選手たちの自主性を尊重します。

Bチーム監督の望コーチは気が気ではありません。

そのやりとりを紹介させていただきます。

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黒田「なるほど!サッカー談義ってわけだ!青井君!サッカー談義は大好きだ。よしよし、僕は乗ったぞ!お題は先週の11対21でいいの? だったら君の番だ。あの場面、阿久津先輩に正面をきらず点を取る方法も、もちろん考えてくれたんだろ?聞かせてくれよ」

アシト「おお、それはもちろんあるわ!!・・・俺が点を決める!!!二つめはもっとシンプルに・・・そして俺がゴール!!!根は俺と変わらん。やっぱサッカーが好きなんや!三つ目は・・・」

浅利「もういい。やめろ。どうして全て、君が点を取るのが前提なんだ?」

アシト「え?」

浅利「君はまず、得点への強いこだわりを捨てろ。話はそれからだ。」

黒田「僕もそう思うよ。君の場合、それだけでもずいぶん違う。ユースでやっていくには・・・」

アシト「ちょっと待て。それがあの時お前らが怒った理由なのか?なんや、それ。俺はFWだぞ。点にこだわって何が悪いんだ!?これだけは譲れねえ。点へのこだわりを捨てる!?そんなFWその瞬間から死んでいくぞ!!

浅利「まあどっちにしたって、君は来週の試合で使われない。・・・やっぱり君が、ユースに入れた理由が僕にはわからないよ。君の力量がないことに一度は喜んだ僕だが、次には腹が立ってきた。君が受かったせいで、ジュニアユースから昇格できなかった、同期の奴らを思うと・・・」



アシト「あの時二人が怒ったのは、俺が得点にこだわったから・・・?ありえん。あり得なすぎて・・・違和感がある。なんや・・・この感じ。あれは、言葉そのままの意味やったんか・・?どうして黒田と浅利だけが怒ったのか?答えを見つけてこい。どうして・・・」


望コーチ「来週、お前はスタメンだ。ただし、その試合で、前に与えた課題をクリアしたプレーを見せろ。もしクリアできなかった場合―向こう3ヶ月、お前を試合で使わん。死ぬ気で挑め。」



福田「どうだ今日、勝てそうか?」

アシト「こんなに考えなきゃいけない試合は初めてだ。知恵熱が出そうだ。でも勝つ!」

福田「どうやって?」

アシト「俺が点を獲る。」

福田「当たり前のことを一つだけ言わせてくれ。サッカーは一人では何もできない。思っている以上にな。だからこそ、あんなにも楽しい。」

こんなやりとりの後、試合開始

成京高校 前半 0対3 エスペリオンユースBチームは敗戦の危機

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まだまだ両者は別の世界で生きている状態から抜け出せていません。

しかし、お互いを理解しようとする努力は継続されています。

まずお互いを理解しようとすることから始めることが大切で、これがなければ組織は改善されません。

さて、アシト達はこれからどうなるのでしょうか。

詳しくはまた次回

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